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ステンレスの製造工程

製造工程

ステンレス鋼は、鉄にクロムやニッケルなど耐食性を高める元素を多量添加するために、製造方法が普通鋼とかなり異なっています。そのため、一般的に高価な材料と思われています。しかし、近年、新しい技術および設備の開発や導入により、普通鋼の製造方法に近い革新が行われ、生産性や品質が向上し、しだいにコストダウンが達成されました。このことが急速なステンレスの普及に大きく寄与しています。

ステンレスの製造方法は、製品形状(厚板薄板棒線鋼管など)によって、それぞれ圧延設備が異なりますが、溶鋼からインゴット・スラブ・あるいはビレット製造までは、原理がほとんど普通鋼と変わりません。ステンレス製造のアウトラインと各工程におけるポイントを、簡単に説明しましょう。
なお、図は設備の一例を示したもので、実際にはいろいろなタイプの設備があります。

 

製造工程の流れ

製造工程の一例について説明しますが実際には製品の形状、品質等メーカーによっていろいろなタイプの設備と技術があります。

原料

ステンレスは、鉄・クロム・ニッケルを主成分としていますが、国内ではほとんど産出されず、諸外国からの輸入にたよっているのが現状です。これらの資源は世界的に偏在しており、産出国の経済事情(ストライキなど)国際紛争・為替レートの変動などによって価格が大きく変動しています。
また、資源の全量を輸入している日本は、原料面での国際競争力の低下をおさえるため、原料入手源の多様化をはかるとともに、資源産出国への海外投資を行うなど、長期的視野にたってバランスのとれた購買計画を立て、原料の安定確保に努力しています。最近の製鋼技術の進歩炭素が容易になった)によって、これらの原料は安価な高炭品(炭素を多く含む原料)の使用比率が高まっています。

溶解

電気炉操業の技術革新はめざましく、生産性を高めるために、炉の大型化、溶解時間短縮のための大容量電力設備、ならびに補助燃焼装置の採用、省エネルギーを目的としたスクラップ予熱装置などが導入されています。
最近では、炉外錬の発達により電気炉では溶解作業のみを行うようになっています。これまで、溶鋼原料の製造は電気炉にフェロアロイ(フェロクロムやフェロニッケルなどの合金鉄)ステンレス屑などの主原料を装入して溶解する方法が主でしたが、高炉で作られた溶鉄を利用する方法も普及しつつあります。

精鍊

最近では、原料の溶解を電気炉で行い、精錬を転炉あるいは炉外取鍋さらには、これらの組み合わせで行う方法が一般的になっています。精錬法の特長として、以下の3点があげられます。
①生産性が高く、安価な高炭素フェロクロム、フェロニッケルが多量に使用可能
②極低炭素鋼(C0.03%以下)の製造が容易
③有害なガス(OHN、非金属介在物を低下させることができる
いずれの形式にするかは、生産鋼種生産規模などによって決められます。

連続鋳造

連続鋳造には、歩留の向上・分塊工程(鍛圧工程)の省略という大きな利点があります。また、品質においても偏析の少ない、良質のものが得られるため、各メーカーでは連続鋳造比率の向上に注力してきています。連続鋳造の形式は製品形状・品質によって決定されますが、大別すると、垂直型と湾曲型があり、近年では湾曲型が増えています。

各種圧延

圧延には大きく分けて、熱間圧延と冷間圧延の2種類があります。熱間圧延製品の形状としては、板・帯管・棒・形・線などがあり、これらは半製品をベースとして、それぞれの品種に適した圧延機で製造されます。ステンレスの特色である、きれいな肌をいかに保持できるかは、この熱延工程によっているといっても過言ではなく、厳しい作業管理が行われています。
冷間圧延は、寸法精度も高く、かつ加工性と耐食性を向上させた表面の美麗な製品を得ることが可能です。